治療のケース
機能に参加していない親知らずを第一大臼歯へ移植したケース
〈30代の男性〉
右下第一大臼歯の歯ぐきが腫れを繰り返し、痛む。前医には、「歯の根が割れているため、抜歯が必要。」と言われている。
術前:歯肉の腫れがあります
レントゲン像:歯根が折れています。
親知らず:歯肉の中に埋もれており機能していません。
またこのままでは前の歯にも悪い影響が出てしまいます。
歯根の形態、歯根膜の状態も良好です。
術直後
ワイヤーにて固定しています。
最終補綴直前
術前と比べると骨も再生しています。
術直後
術後11年
問題なく経過しています。
歯根未完成歯 神経が再生したケース
〈小学4年生女子〉
左右とも第一小臼歯が先天的に欠損しているため、矯正のために抜歯する予定の上顎の左右第一小臼歯を移植。
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矯正で抜歯予定の左上の歯を左下に移植します。 | |
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後継永久歯がありません。 |
永久歯の先天欠如
術直後
術後1年 移植後も神経を残すことができました。
矯正をせずに移植で対応したケース
〈中学3年生女子〉
乳犬歯が抜けず、更に犬歯が本来の位置とは異なる部位から生えてきているので、本来の位置に戻すよう犬歯を移植。
犬歯の位置が正常でありません。
CTにより歯のサイズを診断します。
術直後
術後1週間
術後1ヶ月
術後2年
見た目もきれいになりました。
親知らずを虫歯の歯に移植したケース
歯に穴があいた状態でしばらく放っておいたところ、虫歯が進み細菌が神経にまで達し、激痛が生じました。虫歯が骨の近くまで進行していただため抜歯になりました。
抜いた後はブリッジかインプラントの治療が主な選択になりますが、ブリッジでは後ろのいい歯を削らなくてはなりません。また、インプラントでは骨が不足しているため、骨の造成が必要になり、比較的大きな手術を伴います。しかし、親知らずがいい状態で残っていましたので、その歯を移植することにしました。
移植後、歯の形をプラスティックで盛り上げることで被せることもなく、より自然な状態で回復することができました。